2022年12月31日 (土)

2022年の6m総括

昨年の11月から13か月間、何も書いていなかったことに気づき、1年何も書かないのも。。。
と思い、2022年の6mの総まとめを。

まだ、サイクル25の立ち上がり時期で、本格的なオープンではないと思いますが、デジタルモードの
効果もあってか、サイクルピークに近いエンティティと交信することができました。


今年は、1年で丁度DXCC100。1年で100というと、サイクル23の2000年代前半と同じですね。

もっとも、当時はSSB・CWでできてしまったわけですから、デジタルだからなんとかなる今年とは
ちょっと様相が違います。とはいえ、技術の進歩のおかげで、珍しいところとQSOできるのは
ありがたいですね。


1年分のログを、Web上のアプリで表示してみたところ、以下のマップの場所と交信できていました。
2022_6m

細かくみると、100エンティティ、600グリッドとの交信ができていました。
このほかに10エンティティ近く、見えたのに交信なかったところがありますので、
もしかすると、1年で110エンティティ以上と交信された方もいらっしゃるのかも
しれません。

モード別には、ご時世を反映して67%がデジタル、残りがCW(SSBは少し)でした。

2022_6mqso

秋には、南米の大オープンとも出くわすことができ(初回の大オープンは会社で参戦できず)、
12月に入ってもパラパラとオープンが続きました。

デジタルのせいかわかりませんが、オープンの時間が、SSB・CWの時代より早い時間から
オープンに気づくようになりました。例えば、過去の手持ちデータでは、南米といえば10時
ごろから本番というイメージで、朝寝坊の私にも間に合うオープンだったのですが、休みの日に
のんびり寝ていると、もう終わっているということも。

夏場の北米もしかりでした。起きてきたら、もう終了・・・みたいなことも何度かありました。
そんなこともあって、大陸別にみると北米が相対的に交信数が少ないです。局はたくさんいますが。

とはいえ、100%オープンするなら、目覚ましをかけて起きるのですが、無線のために早起き
するほど本気になれないので(ここがDXer命の方とは違うのでしょうね)、朝早いオープンは
NGというのは今後も続きそうです。

Photo_20221231014101

来年はどうなるのでしょう?当初の予想よりも、このサイクル上振れているようなので
期待したいところです。

2021年11月22日 (月)

2021年多摩川コンテスト

5年ぶりにロカコンに参加しました。前回は2016年の同じコンテスト

21日の12:30すぎにJP1LRT局が多摩川コンテストに参加するとアナウンスされているのを見て、2時間のスプリントなら参加してみるかと準備を開始。
昨年のスコアをみたら、すごいハイレベルになっているじゃないですか!
5年前は2時間の間で何度も離席しながら、80局ぐらいでしたので、真面目にやらないと入賞ラインもおぼつかない感じです。

 

前回はアンテナを2,3エリア方向に向けて、マルチがある多摩川をアンテナサイドにしたまま交信していましたが、100局超交信するとなるとアンテナを向けないと勝負にならず、東京都市部にアンテナを向けて参加することにしました。
しかし、問題は、東京方面はうまくアンテナを向けられないことなのです。
最近、ご縁がないものの6mでのEUやカリブのLPとか、南太平洋から東南アジアの国々もカバーしやすい関係で、私のローテーターのセッティングは、北始動なのです(北から、東、南、西とまわって北に戻る)。
エモトの1300MSAは95秒で一周です。例えば30度方向から、東京西部にアンテナを振るには70秒以上の時間がかかり、短時間のロカコンで頻繁にアンテナをまわすのは非常に難しいのです。
実際、アンテナのバックサイドの青梅とか昭島あたりは、コンテスト終盤にアンテナを向けてようやくQSOした次第です。

まあ、それでも強い局は聞こえてくるだろうと、人口の多そうなこの向きにセット。
以下の地図でいうと〇のあたりがほとんど聞こえなくなるのです。おそらく波は届いているのでしょうが。こちらは聞こえない。もちろん強力な方はOKですが(10エレのスタックだと、そんな感じになります)。結局、9割がたの時間は、30~60度方向にアンテナを向けていました。


Map2

CTESTWINの設定に手間取り、12:55分過ぎにセット完了。バンドをワッチすると50.050から50.070あたりは強い局でいっぱい。
なんとか50.075あたりで空き周波数をみつけて、コンテスト開始。CQを出しますが、下から呼びまわる方が多いのでしょう。開始2分しても1局も呼ばれず。ようやく呼ばれだして17分で26Q。ここで呼ばれる方が一瞬途切れます。なんとこの時点でマルチがわずかに5!。

これはまずいなと、呼びまわることにしました。14:07までとりあえず呼びまわりましたが、さきほどの地図でいうと反対側もまるで捕捉できず。とりあえず、局がいそうな東京西部にアンテナをまわすことに。ローテータ回転中に、大田区をみつけ、東京西部にアンテナが向くと、青梅やらいろいろ聞こえてきて、ブランクはあるものの、そこそこマルチが埋まります。

残るは、東京湾方面の川崎(アンテナも向けてないし、局もいなさそう)と福生・狛江といったご近所の市がのこり、もう最後は福生・狛江狙いでずっと探しましたが、結局、見つけられず。

結果論ですが、CQを出していた時間は30数分で、あとは呼びまわりしていましたが、もう少し、CQを出していた方が、呼んでいただけたのかもしれませんね。 一番の苦労は、(時間の余裕がなくて)アンテナが向けられないということでした。

移動局がたくさん出ていたので、成績はかなり厳しい感じかなという予想ですが、ロカコンなのに、JARLメジャーの出だしに近い感じで交信が成立するのは楽しいですね。

去年だと4位ぐらいみたいですが、果たして??? Dupe1なので、実際には122局。マルチが寂しい19でした。
参加部門は流域外電信です。入賞ラインに到達していればラッキーという感じですかね。

Tama01

2021年1月 1日 (金)

FT8の設定等の留意点を動画にしました。

標題のとおりです。

動画でも述べているのですが、基本的な設定自体は、色々な雑誌やWEBに掲載されていますので、あまり出ていないことを中心に留意点を動画にしてみました。

Part1の時間を合わせるというのは初歩的なので割愛していただいてもと思いますが、変な音が出ているとか指摘された方はPart2をぜひ見ていただければと。その中で本ブログで過去に触れた内容も話をしています。

Part1 総論・時計合わせ

Part2 オーディオの設定を確認しよう(ソフト・PC・リグ)



Part3 運用上のコツ 帯域設定・WFや諸情報を利用した混信回避

2020年11月 1日 (日)

FT2000とIC7610を連動

IC7610を入手したのですが、100W機ですので負荷の大きいFT8などのデジタルでは50W出し続けるのも心配。
というわけで、送信は200W機にまかせて、7610は受信に専念してもらい、SDRの機能も発揮してもらうことにしました。

アンテナはFT2000につなぎ、RX OUTの信号を7610に入れているだけです。スタンバイだけフロントエンドを飛ばさないように配慮していますが。6m専業になるだろう夏場はこのセッティングでQRVしようかなと思います。

現状、唯一の欠陥は、IC7610単体ならば、メイン・サブの周波数の他に一波HDSDRを介して受信しつつ(例えば、50.313、318、323を受信)、リグのWFやHDSDRの広域のWFを眺めることができます。
しかし、HDSDRを介して3波目を設定すると、FT2000のメインVFOが3波目の周波数と連動してしまうのです。
受信は問題ないのですが、送信する際にはサブVFO側で送信しないといけなくなり、サブVFO側がCAT制御できないので、JTDXやWSJT-Xのfake Itや、F/Hの周波数移動ができないのが難点。
SDRのわずかな受信の遅延を無視すれば、メインになる50.313を3波目として指定すれば、CAT制御もできますので問題ないといえば問題ないのですが、人間の感覚的にはちょっと・・・




 

2020年10月31日 (土)

JTDX vs WSJT-X デコード比較

-22dbの信号レベルを機械的に作ったものが200ファイル提供されていて(全部で5000局分ということなので1ファイルに25局入っているのでは?と想像)、それをかなり昔にダウンロードしたのですが、思い出して10ファイルほどJTDXとWSJT-Xにデコードさせてみました。恐ろしいほどの差がでました。以前はここまで差がなかったと思うのですが、かなりの実力差となっているようです。



【JTDXで-22dbのテストファイルを10個デコードした映像】

デコード数は順に 17・19・16・17・17・19・21・17・20・12の175局


【WSJT-Xで-22dbのテストファイル(上と同じ)を10個デコードした映像】

デコード数は、順に 4・3・2・1・4・4・4・0・6・2の30局

 

 

2020年10月26日 (月)

ICOMのリグのオーディオレベル設定

ICOMのリグでFT8の設定をしてみてビックリ。

リグの変調入力レベルのデフォルトの設定が高すぎて、過大入力になっている人が多いのではないかと疑問を抱きました。

試したのはIC7610。

リグの「Menu⇒SET⇒外部端子⇒変調入力⇒USB変調入力レベル」といくとデフォルトで50%になっています。少し下げて送信すると、なんと設定画面が閉じてしまいます。

仕方ないので、いったん50%に戻して、PCのオーディオ出力レベルを下げることに。しかし、どこまで下げていっても最大出力のまま。

PCおかしい?と疑問をいだきつつ、PCのオーディオ出力レベルをさげていくと、なんとパワーが下がりだしたのはPCのオーディオ出力が2%までさがったところ。もうほとんど下限ではないですか。。。
3%で出力が飽和するかどうか、というレベル。4%だと完全に出力飽和しています。
結局、PCのオーディオ出力を以下のように3%にして、ここからJTDXのパワースライダーで若干の下げ設定にしてみました。

Audio

PCのオーディオ設定が、デフォルトで何%ぐらいになっているのか知りませんが、なんの調整もなく接続したら絶対に過入力です。

ちなみに、PCのオーディオ出力を3%の設定にして送信すると、(簡易的な計測ですが)以下のような波形になり、若干、裾で毛羽立っています。
100

おそらく実際の運用なら、わからない程度と思いますが、これが綺麗になるのはどのあたりかとJTDXのパワースライダーをさげていくと、最大出力に対して、7割しかパワー計がふらない程度にオーディオレベルを下げてあげると、以下のように綺麗になりました。
70

PCのオーディオ設定だけでは2%にしても80数Wでてしまい、上のようには綺麗になりません(似た感じにはなります)。かといってさらに下げて1%にすると急にパワーがのらなくなり、100W機なのに、30数Wしかパワーが出なくなります。

綺麗にするなら「PCのスピーカーアウトを2%にして、さらに絞りましょう」ということなのでしょうが、100W機で70Wしかパワー計が振らないのは嫌だ、という方もあるでしょう。でも、せめてパワーが頭打ちになる直前でPCのオーディオ出力設定をとめましょう。それ以上にレベルをあげても、パワーはあがりません。

ちなみに、PCによってオーディオ出力の設定数値がかなり違うかも?と思い、3台のPCで確認したところ、偶然の一致か(それともUSB接続なので、似たような数字になるのか?)どれもそろって3%でパワーが頭打ちになりました(4%だと大きすぎる)。
そのままでもまあ及第点でしょうが、ここからさらに気持ちオーディオレベルを下げて、パワー計が7割ぐらいしか振らない程度までオーディオを下げてあげると綺麗な電波になりそうです。

 

上記は、PCのオーディオレベルを変化させての調整でしたが、PCのオーディオ出力をPCのデフォルト設定にありそうな50%まであげて、リグの変調入力レベルを設定する方法で調整してみました。
リグのUSB変調入力レベルをさげていくと、なかなかこれもパワーがさがりません。20%に下げたあたりからようやくパワーが減少しはじめ、17%まで下げると綺麗になりました(これで7割ぐらいの出力)。
パワー計を100Wまで振らせるとしても20%の設定にするということになるのでしょうが、これよりレベルをあげても意味はありません。逆に、そこから数%さげてあげると非常にきれいになります。 

要は入力レベルをPCなり、リグなりで調整して、パワーが下がりだす(or上がらなくなり頭打ちになる)ポイントを探して、それ以上にレベルをあげない。できれば、そのレベルから3割ぐらい出力低下するレベルにまでレベルをさげると綺麗、ということのようです。


なお、リグについているAUDIO SCOPEでも状態を確認してみましたが、出力の大小を問わず、以下の右側の緑の帯が上下の1マスを使わず、若干余している状態までは綺麗な波になり、それより緑が太くなるとNGということがわかりました。視覚でとらえられるので、こちらの方が調整は楽かもしれません。以下は汚くならないギリギリのところ。

Audio1

 

ICOMのリグをいじってみて、最近では「(おそらく)PCにUSB接続して即デジタルにオンエアー!」という人も多そうな中、過大入力を誘発しそうな設定にどうしてデフォルトの数値設定をするんでしょうね、、、メーカーさんも、控えめなデフォルトの設定にしておいてくれればよいのですが・・・
「パワーがでないぞ!!!」といったクレームが生じないようにしているのでしょうかね? それにしても初期設定レベルが高すぎます。。。 

P.S.
リグ&PCはまともでも、リニアなどでおかしくなっているのは、これでは解決できません。
お知り合いの方で、オーディオの過大入力を疑う感じの電波で、変な電波が出ていたとお知らせしたことがあります。ご連絡すると、他の方からもひどい電波だったとの指摘があり、リグではなく、東京ハイパワーの200Wリニア HL-206Vが原因だったと。てっきりオーディオかと思ったのですが。。。
なお、その時は、
その個体だけの問題なのかな?と思っていたら、その後、「この人の電波ひどいなぁ。どこの局だろう?」とQRZ.comで調べると、シャックの写真があり、そこにHL206Vが!という経験がすでに2回。一時人気のあったリニアなので保有してる方も多そう。たまたまの一致と信じたいところですが・・・ 

2020年6月 7日 (日)

2020年6月7日 A6他が入感@50MHz

朝8時過ぎに起床。シャックをのぞくと、全く北米の感触もなく、静かに午前中の時間が過ぎていきました。

昼飯を終えて、13時半ごろからだったか、7エリアを中心に9Kを呼ぶ方が現れます。ほどなく7エリアでも北部の方でA6を呼ぶ方が登場。A6は未交信のエンティティのため、南下してこちらでも聞こえないかとワッチしますが、全くかすりません。

当地でも9Kが見えだすころになると、285度当たりを向けているにもかかわらず、本来40度以上ずれているはずのLYの信号などがJTDXにデコードされていきます。EUをとるべきか、じっと我慢でA6を目指すかと悩んでいると、次々にEUの信号が見えてきて、たまらずアンテナを回すと未交信のSP2局と5Bの記念局?と交信が成立。

ようやく少し落ち着いてEUから離れ、再度、中東方面にアンテナを振って作業をしていると、近隣からコールする音が! 慌てて画面を見ると、東京の局が交信しています。空き周波数をみつけて、自分もコール開始。

気づいたときの1局、その後に1局挟みましたが、比較的早くコールバックがありました。混信もあり、画面で見ている以上にJTDXが表示するレポートがよくないのですが、デコードはしっかりしてくれました。無事QSOでき、1UP。

A65br
(私はモード限らず、バンドでのNewエンティティの局を青地で表示させています)

中東は一段落で、EUに再度アンテナを回し、パイルに参戦します。しばらくすると、今度はHZの新しい局が見えてきました。

HZの信号は強力で、時にプラスの表示まで。ふわふわしているEUよりは交信が楽かと思ってパイルに参加するも、誰にでも強く入っているだけに多くの方がコールしているようで、なかなか抽選に当たりません。呼び続けること1時間。信号が多少下がってきたところでようやくQSO。途中、別の7Zの局も見えていて、一度ちょっかいを出しましたが、こちらとはQSOできませんでした。

HZとの交信は一苦労でした。たまに、自分の送信を停止して、パイルの状況を伺うと、JA側でコールする局が一度に50局ぐらいデコードされます。当然、私には見えていない地域の方もコールしているはず。とんでもない局数が同時にコールしているのです。

実は、最近、A9の局とA4の局のシャックの画像を見せてもらう機会があり、PCの画面を見ると、なんとも狭い窓に受信した局を表示させています。1画面で数局しか表示できないサイズで受信していますので、1回受信すると、表示窓の数枚分があっという間に、流れていくはずです。
AUTO SEQを使ってくれればよいのですが、応答時に手作業で相手をピックアップしているのではないか??と思われる不思議な間がある局がいます。

JTDXで多数の局を一度に受信してよ~く見てみると、相対的に強い局が上に、そして弱い局が後ろにデコードされているので、狭い画面で見ている局だと、弱い局中心にしかピックアップができない状態になってしまいます。
WSJT-Xでは、表示の並びはそうなりません。Newバージョンだと、おそらく弱い局が最後に残るけれど、基本的にはDFでソートされてでてきます。
相手がAUTO SEQでどういう設定をしているかで、ピックアップされやすいところが変わってしまうので、デジタルでもたまに受信をして、特性を探ることはした方が良いのだろうと思います。

実際、本日も、正真正銘50Wの移動局などがkW局をおさえて見事にコールバックを受けていました。これを見て、「さては、強いと受信側の窓からはじき出されてしまうのか?」と50W以下にパワーを下げて送信してみたりしましたが、なかなかとってもらえませんでした。
難しいものですね。。。

中東の局のWSJT-XやJTDXの画像をご参考までに。もちろん人によりけりでしょうが、案外、ノートの狭い画面で見ているのだなぁと知りました。
S__2244613

11984309007133  

上のWSJT-Xに至っては7局ぐらいしか表示できません。下のJTDXもノートPCの画面サイズの半分程度しか使えそうにありませんね。

次の写真はA71AMの1SEQでの受信で41局表示できているようですが、デコード1回で1画面に入らず、あふれている例です。
本当に大抽選会なんですね。
11984453309366

これぐらいの束になってしまうと、もはや強さは全く関係なく、50Wも1kWも相手に届いていれば土俵は同じ・・・ということのようです。

2020年5月23日 (土)

JTDX WSJT-XではFake itを使いましょう。

FT8などを運用していて、ご本尊の他に、2倍・3倍・・・・と多数のお連れ様を引き連れて運用されている方がいます。

デジタルは他人に聞かないと、自分の状況がよくわからないので知らず知らずの迷惑防止のために、ぜひFake it を活用しましょう。

fake it を使わずに運用し、万が一、AFレベルで高調波が出てしまうと(普段の無線の電波は綺麗でも、PCの音源の問題などで、デジタルでは汚い電波が出てしまうことがあります)、2倍・3倍・・・と高調波が出て、だんだん弱くなるのが通常ですが、周波数帯幅も2倍・3倍と広がっていきます。

原理を絵にしてみました。あと、実際にウォーターフォールをキャプチャーしたお空で聞いたひどい高調波の例(お見事という感じ)をお見せしましょう(ぜひクリックして拡大してみてください)

Fake-it


強い局だと、受信側で飽和している場合もありえます。少し周波数を動かしてみてください。
ご本尊・2倍波・3倍波の周波数の離れ具合が変わらないのであれば、送信側の問題。受信周波数をずらしたら、それとともに、2倍、3倍の見え方がかわるようであれば(例えば、400Hzで見えていたご本尊に対して、800、1200Hzと高調波が見えていたとして、周波数をずらして、600Hzでご本尊をとらえたとき、1200、1800に高調波が見えるなら、受信側の問題です)

さて、こうしたAFの高調波は、fake itを使えばほぼ解消できます。動作原理を下に記載します。クリックして、拡大した絵をご覧ください。
Fake-it_20200523233001

高調波系のトラブルは大体これで解消できます。知らず知らずに迷惑をかけないためにも是非活用いただければと思います。特に3kHz程度の周波数の幅の中で、エッジ近くに出たい方は必須です。

Fake itの設定ですが、CAT制御が必要ですが、それができていれば、非常に簡単です。以下を設定するだけです。
Fake-it_20200523233501

ちなみに、最近のSDRを使った受信機の方などは気にならないのかもしれませんが、例えば私が使用しているFT2000Dなどは、エッジに
出られると、デフォルトでは受信できません。大体、300Hz以下は減衰し、200Hzあたりではほとんど受信不能になります。
また、上もしかりで、実用域は2650Hzぐらいで、その上は殆ど見えません。送信する場合も、2700Hzぐらいで無理して電波を出そうとすると、カクカク言いながら、送信パワーも激減します。もしかすると、ひどい電波になっているかもしれません(実際には、帯域を3kHzまで広げて運用していますが・・・)。ノーマルのFT2000Dの帯域は以下のような状態なのです。
Ft2000_20200523234101

帯域外のはずなのに、受信する信号もありますが、ものすごく減衰しています。今時のリグは大丈夫なのでしょうか?

JTDXのフィルターは使わないで!

CWなどで狭帯域フィルターは混んだバンドでは必須と思いますが、JTDXのフィルターは意味が違います。
JTDXのフィルターは、原則として、OFFにしておいてください。

場所はここです。

Jtdx_filterjpg

ここをONにしないでほしいのです。また、以下もチェックを
Jtdx2

Auto RX freqeuncy filterを有効にする(Enable)にはしないでいただきたいのです。

これらは、PCが非常~に遅くて、全部の帯域をデコードすると、例えば、自分が送信すべきタイミングになってから5秒も6秒も、まだ前のシーケンスに受信した信号のデコードをしているような、そんなPCをお持ちの方が使うものです。

残念ながら、JTDXのフィルターにはデコードを向上させる意味はありません。JTDXのソフト内でポップアップで表示される説明に記載されています。

Jtdx3_20200523211701

ざっくり訳すと、
フィルターは信号のデコーディングを改善させることはできません。もっぱら遅いCPUのために、送信時までにデコードを終了させ、送信中に送信メッセージが変更されないようにするものです。フィルターの帯域外の信号はすべて失われます。フィルター機能は、本当に自分のCPUに必要(非常に遅い)という時だけ使ってというのが、JTDXのフィルターボタンの説明のポップアップです。

フィルターを入れてしまうと、FT8では自分を中心とした150Hzしか受信しません。大抵のSSBの受信機なら、2400Hz分ぐらいは少なくとも受信するのにです。

それだけなら、ご本人の問題なのですが、FT8使用時は、基本QRMを回避するために、オンフレでは呼ばないようにしているはずです。
しかし、こういうフィルターを入れてしまうと、例えばCQを出している人を呼ぶ局は、まず離れたところで呼びますが、まったく応答してもらえず、やむなく、フィルターを入れたご本人の真上からコールすることになります(真上でなくとも、上下の近辺に)。こうしてQRMを生み、また、次々とオンフレでコールする人を作ってしまうのです。

ついさきほど、たまたまこれと思わる事象に出くわしましたので、その時の様子をキャプチャーしたものが、冒頭の画像です。
再掲しますが、
Jtdx_filterjpg

7K1XXXという方が1718HzのところでCQを出しています。
私は、送信準備をしながら、送信周波数を2428Hzあたりにして2度目のCQの終わりからコールを開始。2回スプリットで呼ぶも
反応なし。信号も弱くありませんが、気づいてもらえません。
やむなく3回目にオンフレでコール。CQ出している周波数に飛びますと、すぐにR+06のレポートが返ってきてました。+06の信号に対して
(バンドに他の局が見えない状況でしたが)コールバックがないのです。やむなくオンフレで呼ぶことになりました。

呼びまわりに徹している方で、遅いPCしかないというのならやむを得ないでしょうが、私は、少なくともCQを出して、呼ばれる側になる方は、フィルターは入れるべきではないと思っています。

多くの方にとって時間の無駄になりますし、QRMを誘発し、交信成立を著しく阻害するものだと思います。

2020年5月19日 (火)

4U1UN

6mのコンディションにおされて、すっかり忘れていました。

5月のGW中に念願だった4U1UNをゲットしました。一度、夜間に20mで
みかけてはいたのですが、たまにかする程度。とても呼べる状態ではありませんでした。

休日は、昼頃まで寝ていることが多いのですが、さすがに連休中、適当に目がさめて
短波を聞くと、14.085で結構なパイル。呼ぶ相手は4U1UNじゃないですか。

あわてて、タワーをクランクアップさせて、コールする準備に。しかし、弱い。
沢山呼んでいますが、ひたすらCQの連発で、信号も弱い。
「こりゃ、厳しいかな?」と思ったものの呼ばないことにはできませんのでコール開始。

数回呼ぶと、なんと自分のコールが浮き上がってきます。弱いし、「フェイク?」と
一瞬ためらったのですが、サブで動かしているPCのJTDX上にも同じデコードが!
本物と確信し、なんとかコンプリート。良くとっていただけました。

4u1un_1

実は、その後は、信号レベルがあがって、もう少し楽にできる状態になったのですが、
こういうのは「苦しんで一度できると、次々見えたり、良く聞こえる」の典型なのでしょう。

別の日にもJTDXで+-0前後で見えるときがありました。不思議なものです。

数日後、無事にLoTWでCFM。現存#335になりました。

4u1

今年はラッキーなことに2UPです。残りはできそうなところがないのですが。。。

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