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2017年8月13日 (日)

New Mode FT8の所感

WSJT-Xにマウントされた新しいFT8というモードの所感をいくつか。

まずは所要時間ですが、"順調にいけば"以前より時間短縮になるのですが、15秒に短縮した割には時間がかかっているという感じです。というのはデコードしないことが多々あり、再送出していると、結果的には結構時間がかかっているためです。

まず、CQを出している局をコールした場合、タイミングの問題もあるのかもしれませんが、1stコールが相手にデコードされず、もう一度CQが出される場合が非常に多いと感じます。
同じことが、自分がCQをだしていて、相手に呼ばれた場合にも発生しています。交信がはじまった最初の段階でなぜかつまづくことが多いのです。あとは、Auto Seqにチェックを入れていれば、たいていの場合、順調に交信が成立していくのですが。最初の出だしで先方と当方が2度づつ送信したりしていると、あっという間に2分たってしまい、残りの電文を送受し終わるといままでと変わらない時間(下手するともっと)かかってしまう気がしています。

また、-20dbくらいまで相手をデコードする場合がありますが、JT65のようにさらに弱い信号はデコードしません。6mの微弱信号を相手にするには、今一つの感じです。殆どの場合、CWでQSOできるレベルの信号しかデコードしないと感じています。

あとは極端に混信に弱いということ。バンドが密集してしまうと、どうもNGです。ウォーターフォールに映る信号がFT8では帯状になりますが、そこに信号がかさなるとどうにもデコードしてくれません。JT65では多少信号が重なっても最近のソフトであれば、なんとか信号を掘り出してくれるのとずいぶん違います。

あとは、TX=RXのチェックをはずしておいても(送受の周波数をずらすため)、デコードした画面をクリックすると、相手の周波数にTXの周波数がシフトしてしまいます。これでは、DX側がCQを出すと、同一周波数でJAのパイルがおこってしまいますし、DX側はコールバックする都度周波数をうろちょろすることに。

まだまだ、今後、改善されるのかもしれませんので、初期で評価するのはどうかと思いますが、現状のままであれば、6mの微弱信号を相手にする場合、JT65でしっかりQSOする方確実で、時間効率も実はJT65の方が高い気がしています。

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コメント

> 1stコールが相手にデコードされず
私の場合(RC2で)送信タイミングで、2秒以内の遅れなら相手局でDecodeできています。
PCの処理能力で、受信内容のDecodeに要する時間が大きく違ってきます。
CPU-Clock3GHzのi5+SSDが最低のスペックと感じています。

BUA局

そうですか。ずいぶん試してみたのですが、やはり自分にコールバックがあった(と思える)最初のときに
コールバックがデコードできず(20数局同時にデコードしていても、肝心な局だけが抜け落ちる感じです)、
もう一度コールしなおして、やっとコールバックが確認できるような感触です。
本日現在、wsjt-x v1.7.1 devel r8162を使用していますが、相変わらずです。
ただ、いったんコールバックを確認できると、ファイナルまで混信等なければ一挙に流れるように進行します。

また、CQを出している人の側でも、同じことがおこっているのか、こちらの一度目のコールに反応がなく、
もう一度CQが出て、2度目のコールをするとコールバックがあることが多い気がしています。
かような状態なので、交信の開始段階でモタモタするイメージがぬぐえません。
さっと交信できる相手もあるのですが。。。。

当該記事を書いた8月時点では、CWで交信できるレベルしかデコードしないという感じでしたが、現在は
その点は改善され、-24dbでの交信が結構あります。
しかし、混信の弱さも改善されているものの、まだまだリトライが多く、自分のメインバンドである6mでは
使いにくいなぁという感じがしています。

ただ、振り返れば2003年にJT65が誕生したころは、ちょっとしたノイズでデコードできなくなり、バズ音など
あったらひとたまりもありませんでしたが、14年もたつとバズの中から微弱信号をデコードするまでに
進化するのですから、FT8も将来の進化に期待しております。まだ、誕生して数か月ですので・・・・

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